ご挨拶

第8回全国てんかんセンター協議会総会 東京大会
会 長 中川 栄二
国立精神・神経医療研究センター病院 特命副院長、てんかんセンター長

COVID-19の感染再燃、再拡大状況を鑑みまして、第8回全国てんかんセンター協議会総会は、会場開催を行わず2021年2月13日(土)~14日(日)にLive配信/オンデマンド配信のみのWEB開催で実施することといたします。

全国てんかんセンター協議会(JEPICA)は、全国のてんかんセンターが相互に緊密な連携をとり、全国的なてんかん医療およびケアの質向上を達成することを目的として、2013年2月10日に設立されました。JEPICAに属するてんかんセンターは現在36施設であり準センター1施設を加えると37施設となり近年増加傾向にあります。本協議会は、全国のてんかん診療に携わる医師、看護師のみならず様々な医療職が協力し、医師主体である他の学会や研究会とは一線を画した会として、てんかん患者さんやご家族、保護者の皆様へ光明をもたらすべく、我が国のてんかん診療の向上と発展をめざしています。

学術総会のテーマは「てんかんを知る」としました。てんかんは人口100人のうち0.8~1人にみられ全年齢層に発症しますが、主症状であるてんかん発作以外にも様々な症状を合併しうるものです。通常治療には長期間を要し、教育や職業、社会生活を営んでいく上で様々な障壁が生じてくるため多様な側面からのケアが必要です。そのため、てんかん診療は包括的でなければならず、診療科間の連携、多職種の連携、医療機関間の連携、福祉・教育・行政機関との連携が効率的・効果的に行われることが望まれます。てんかんセンターはてんかん包括的医療の中心に位置する立場であり、よりよい医療を提供するために何をすればよいか研究を継続していく使命があります。

本学会の開催にあたりましては、全国のてんかんセンター構成員ならびに厚労省・自治体が主体となったてんかん地域診療連携体制整備事業による各地のてんかん診療拠点18施設の関係者が参加し、より良い医療提供をもたらすために十分な議論を行うこと、先駆的な活動をしておられる先生から教育的講演を賜ることを通しててんかん包括的医療の発展に役立てることを実践したいと考えております。

会場開催からWEB開催に変更せざるを得なかったことにつきまして、参加者および関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご不便をおかけしますことを重ねてお詫び申しあげます。

てんかん診療の第一線でご活躍されている皆さまのご健勝を心より祈念し、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

2020年8月1日