平成27(2015)年7月25日(土)・26日(日)に「第44回日本女性心身医学会学術集会」を東京都千代田区のソラシティカンファレンスセンターにおいて開催する運びとなりました。
今般、第44回日本女性心身医学会学術集会の会長を仰せつかりましたので、一言ご挨拶申し上げます。前身の研究会時代から長い歴史を誇る心身医学領域の権威ある学会の会長を務めますことは、私自身にとって大変光栄なことであります。
今回の学会テーマは「女性性とレジリアンス」といたしました。女性性とはsexとgenderの双方を包含する意味合いで取り上げました。これは、両者を一体のものとして取り扱うことが、女性の心身医学に対する理解をさらに深化させるうえで重要と考えたからであります。また、レジリアンスは心身医学・精神医学の、とくに治療学的な理解・アプローチのうえで欠かせないキーワードとなってきています。疾病から回復するためには、あるいは予防するためにも、病理を反転させるという発想のみでは限界があります。病理に拮抗するシステムを生体内に想定した治療こそ、最強の治療となるはずであり、レジリアンスという概念はその道しるべとなるでしょう。「女性性」と「レジリアンス」の2つのキーワードを組み合わせることで、新たな地平が開かれる学会となることをこころより期待しております。
開催地は、東京の中でも学問と縁の深い御茶ノ水を選びました。しかし、現在は同時に再開発地域でもあります。古い江戸の雰囲気を残しながら、新しい東京の姿も感じられる当地で、ぜひ多くの方々をお迎えし意義ある大会とできますよう、皆様方のご協力のほど心よりお願い申し上げます。
大会長 石郷岡 純
東京女子医科大学医学部精神医学教室教授・講座主任