会長挨拶

第20回日本外来精神医療学会 開催にあたって

第20回日本外来精神医療学会 大会長
高野 知樹(医療法人社団 弘冨会 神田東クリニック 院長)

この度、第20回日本外来精神医療学会総会を2020(令和2)年10月24日(土)、25日(日)の2日間にわたり、東京の一橋講堂を会場として開催させていただく運びとなりました。第20回という節目に伝統ある本学会総会を主催させていただけることは、誠に光栄なことと存じます。

日本外来精神医療学会は、2001年6月に、東京で第1回学会総会を開催して以来、今回で20回目を迎えます。この間、わが国はバブル経済の崩壊から立ち上がり、視点もよりグローバル化し、多様化・複雑化した高度産業社会へと変貌を遂げました。情報通信機器の「携帯電話」ひとつをとっても、2000年頃はいわゆるガラケイにカメラが搭載されたばかりであり、今や小学生までが個人用のスマートフォンを所有しています。このように、人類史上おそらく最高速の技術開発や浸透の速さの中で、じっくり培われるべき道徳や倫理がついていけていないかも知れません。

こうした中で、2020年を迎えるころから世界中を脅かす新型コロナウイルス感染拡大の事態が生じました。世界中の社会活動が停止し、少し急ぎ過ぎた世界の動きに急ブレーキがかかった感じもしています。急速に発展するものには確かにとても優れた利点があります。そして、情報化社会ゆえ、その功罪をじっくり吟味する間もなく急速に波及します。私たち専門職は、少なくとも健康への影響については、あえて立ち止まりさまざまな角度から考察する姿勢が大切と思います。

第20回大会のメインテーマは「まなぶ・はたらく・そだてる・みとる…ライフサイクルと精神医療」といたしました。この度は、新型コロナウイルス感染症の拡大が落ち着かない最中ですが、先日の委員会にて現地開催を目指そう!という方針となりました。一日でも事態が収束することを願いつつ、準備を進めております。急ブレーキのかかった状況だからこそ、精神科医療について様々な視点から再考し、多職種が連携して取組むことについて、活発に協議できる機会になればと考えています。

みなさま方のご協力を心よりお願い申し上げます。

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